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About the United States
アメリカについて

アメリカの概要

概要

国名・州名
UNITED STATES OF AMERICA(アメリカ合衆国)
アメリカという名前は、イタリアの探検家でアメリカ大陸を確認したアメリゴ・ベスプッチのファーストネームから取ったもの。
人口
約3億1,038万人
国歌
Star Spangled Banner
面積
約962万8,000km2(日本の約25倍)
首都
ワシントン特別行政区(Washington, District of Columbia)
全米50のどの州にも属さない連邦政府直轄の行政地区。なお、経済の中心は東部のニューヨーク市。
政体
大統領制、連邦制(50州)
民族構成
アメリカ合衆国は移民国家ということもあり、多種多様な民族が暮らす。
人種別の比率は、白人(含むラテン系、中東系)が約75%で最も多く、アフリカ系が約12%、アジア系が約4%となっている。
アメリカの先住民であるインディアン系は、現在わずか0.4%となっている。
宗教
キリスト教系が全体の80%を占めるが、その中でもプロテスタント系が全体の約60%を占め、大多数を占める。
次いで多いのは、キリスト教系のカトリックで約25%、ユダヤ教の1%などが続く。
アメリカ合衆国では、「宗教」も日常生活で重要な部分を占めており、日曜日は必ず家族そろって教会へ、という家庭も多い。
特に南部など保守的な地域は、学校の生物学で一般的には常識として考えられている「進化論」に基づくクラスに加えて、「創造論」(神が宇宙、生命を造ったとされる考え)のクラスも設置され、親の教育方針によって選択できる学校もある。
言語
アメリカ合衆国として、正式には「公用語」として定められていないが、実質英語が使われている。
長い年月を経て若干イギリス英語とは変化してきており、イギリス英語と比較して、「R」の発音が極端に巻き舌であったり、使う英単語がイギリスと若干異なる、一般的に言われる「アメリカ英語」になる。
教育
アメリカでは、初等教育の保育園/幼稚園/小学校「プライマリー・エデュケーション」(PRIMARY EDUCATION)、
中等教育の中学校/高等学校「セカンダリー・エデュケーション」(SECONDARY EDUCATION)、高等教育の短期大学/大学/ EDUCATION)の3つのカテゴリーに分類されます。
義務教育期間は州により異なりますが、ハワイ州では6-18才までの12年間を義務教育期間とし、学区ごとに小・中・高校を5・3・4年、6・2・4年と制定しています。
従って、6年生時に引越しをすると、卒業をせずに中学生になる、というケースも発生します。
また、ほとんどの小学校が幼稚園(5才児のみ1年間)を併設しており、無料なので実情は13年間の義務教育になっています。

政治形態

アメリカ合衆国は、高度な自治権を持つ50の州と1つのディストリクト(連邦政府直轄地、首都であるワシントンDC)からなる、連邦制をとる。
アメリカ合衆国の連邦政府は、日本と同じ、立法、行政、司法の3権分立制を取り、連邦政府議会は、上院、下院の2院制。
上院は州の人口に関係なく、各州から2人の議員を選出し、50州で合計100名。任期は6年間、その間2年毎に1/3が選挙により改選される。
一方下院の議員は、各州の人口により、435議席を各州に配分、任期は2年間で、上院と違い2年ごとに全員が改選される。上院の英語名は「UPPER HOUSE」、下院は「LOWER HOUSE」と呼ばれるが、これはかつてのアメリカ合衆国の首都であった、ペンシルバニア州のフィラデルフィアにあった、連邦政府議事堂の2階部分を、上院の前身である元老院(SENATE)が使用していたため。上院と下院の権限は立法に関しては同等であるが、上院にある条約の承認権、高級官僚・裁判官の承認権は、下院にはない。
政党は、共和党と民主党の2大政党。共和党は「保守的」であり、南部や中部の保守的と呼ばれる州に基盤を持ち、また、企業経営者の多くも共和党を支持している。一方、民主党は「リベラル的」であり、ニューヨークやボストンなどのアメリカ合衆国東海岸、ロサンゼルス、サンフランシスコ等の大都市を中心に支持基盤を持つ。

政党において、日本との大きな違いは、「党議拘束」がほとんどない事。日本の場合は、党の執行部によって決定された方針に従って、議会での投票を強く政党によって求められ、もしそれを無視した投票を行うと、厳しく責められる。アメリカ合衆国においては、この政党による党議拘束がほとんどない為、議員一人一人の判断に任せられ、その投票行動は記録されて、次の選挙の際に有権者が議員を選ぶ際の大きな判断材料となる。

つい最近でも、可決されると思われ立ていた、2008年10月の金融危機の時の、銀行などへの公的資金注入の法案が、予想に反して共和党議員の多くが反対票を投じ、否決されたことが記憶に新しい。日本政府との関係は、一般的に共和党の方が、関係は深く、民主党とは関係が薄いといわれている。その為、民主党が政権を取った場合、日本との関係が冷え込むと言われている。各州政府のトップは、州知事(GOVERNOR、ガバナー)、その次に副州知事がおり、州民によって選挙で選出される。一番上位の法律として、アメリカ合衆国憲法、連邦法があるが、各州にも州憲法、州法が存在する。連邦議会で立法できる法律は、外交、州を跨ぐアメリカ合衆国全体の法律に限られ、刑法などは、各州政府によって立法される。そのため、例えば、喫煙、飲酒ができる年齢が、各州により異なるということが発生する。

大統領

アメリカ合衆国大統領(PRESIDENT OF UNITED STATES)は、アメリカ合衆国の元首、任期は4年間である。
再選は1回まで、8年を超えて務めることはない。アメリカ合衆国大統領の選挙は、直接選挙(有権者が大統領本人に投票する)と思われがちだが、実は「間接選挙」である。有権者が大統領選挙の際に投票するのは、大統領本人でなく、投票するのは「選挙人団」。その選挙人団は予め、どの大統領候補を支持するかを表明し、有権者によって選ばれたその選挙人団が、大統領を選出する。手順はこのように間接選挙のシステムをとっているが、実質は直接選挙と言えるシステムである。この制度は古代のドイツ法で制定されていた選挙制度であり、ヨーロッパでも広く採用されていた選挙方法であった。

現在のように、ラジオ、テレビなどマスメディアが発達する前の時代には、広大な国土を持つ国全体に、大統領候補の人柄、政治姿勢、公約などを広く周知させることが出来なかった。その為、より身近な「選挙人」を有権者は選出し、その選挙人が大統領を選出するこのシステムが取られていた。多くの国では、この「選挙人団」制度を廃止しているが、このアメリカ合衆国大統領選挙をはじめ、ブラジル、インドなど、少数の国では現在もこの制度を採用している。
選挙人団は、州ごとに選出され、最も多くの投票を獲得した選挙人団の総取り方式を取る。選挙人の数は、各州の人口によって割り当てられるので、ニューヨーク、カリフォルニアなどの人口の多い州を制覇した選挙人団(大統領候補)が有利になる。

日本の首相との大きな違いは、アメリカ合衆国大統領は、議会の審議に加わらないこと。議会の決定した法案に対して、大統領がサインを行い、その後に正式なアメリカ合衆国連邦法として発効される。大統領は前述のように、連邦議会の審議に加わることができないが、その代わりに、「拒否権」を大統領は持つ。たとえ議会が満場一致で認められた法案であっても、大統領はサインを拒否する権限を持たされている。拒否された法案は、その後上院、下院に差し戻され、両方の議会の2/3以上の賛成を得ない限り、その法案は正式に発効されない。
その他、アメリカ合衆国軍の最高司令官としての権限、各省の長官を含む全ての連邦公務員の任命権などがある。現在のアメリカ大統領の年棒は、40万ドル(約4,000万円)、その他交際費、旅費などの各種手当てが付き、総額で約50万ドル程度となっている。金額からすれば、これ以上の年棒をもらっている人も世界中に多くいて、意外と少なく感じるかもしれないが、「アメリカ合衆国大統領」は、世界で最も尊敬される役職、VIPである。2017年1月20日、第45代アメリカ合衆国大統領に就任。前任のバラク・オバマから職務を引き継いだ。

地理

アメリカ合衆国の面積は、約935万平米、日本の国土と比較すると、約25倍の広大国土を持つ。
アメリカ合衆国には、合計50の州と1つのディスクトリクト(連邦政府直轄地)があるが、「メインランド」と呼ばれるアメリカ本土には、このうち48州と1つのディストリクトがある。残り2つは、ハワイ州とカナダを挟んで西海岸北にあるアラスカ州。その他連邦自治区のプエルトリコ、準州であるグアムなどが、アメリカ合衆国の領土となっている。

国旗

アメリカ合衆国の国旗は、「星条旗」(STARS AND STRIPES)と呼ばれ、 イギリスのユニオンジャックと並び、世界で最も有名な国旗の1つと言える。
左上の青字に白い星は50あり、アメリカ合衆国の50州を表す。
横の赤・白のストライプは全部で13あるが、これはアメリカ合衆国の入植当初、13の入植地があったため。赤は勇気、白は真実、青は正義を表している。
一番最初のアメリカ合衆国の国旗は、1775年に制定されたが、今の国旗の左手上の青字に星の部分が、イギリスのユニオンジャックになっていたもの。
それを2年後独立時に青字に13の星(独立時の州の数)の現在の星条旗に近いデザインとなり、その後州が増えるたびに、星が追加されていった。
現在の50州あるものは、1960年の7月4日に改定されたもの。
アメリカ国民にとっては、このアメリカ国旗は、一般的な日本人では想像できないくらいに、愛着を持っているものである。
アメリカ旅行の際には、くれぐれも、冗談であっても非礼な扱いを行わないよう、十分に注意したい。

経済

アメリカの経済は、国内総生産(GDP)が、約12兆5千億ドルと世界第1位の規模を誇り、全世界の25%を占める。
特にアメリカの経済を語る上で重要なのが、その旺盛な「個人消費」である。この国内総生産における個人消費の占める割合は、70%以上にものぼり、日本などのその他先進国と比較して、突出した高さとなっている。しかしながら、この旺盛な個人消費を支えているのは、クレジットカードだと言われている。

アメリカ国民の多くは、多数のクレジットカードを所有し、それらのカードを利用して買い物をする。アメリカのクレジットカードは、毎月の「MINIMUM PAYMENT」(最低の月間支払い金額) があり、その金額さえカード会社へ支払えば、残高を次月へ繰り越していける。勿論金利はかかってくるのだが、あまりその点は気にせず、「MINIMUM PAYMENT」だけを支払って、次々と買い物をしていく人が多い。当然これは、自分の収入以上の消費をすることになり、かなりアメリカ経済は、危ういバランスの上になりたっているともいえる。
ちなみにアメリカには、「サラ金」なるものがない。このクレジットカード会社が、その代わりの役割を果たしている。

カード会社にとって、「毎月きっちり残額の全てを支払ってくれる顧客」より、このような「毎月金利を払ってくれる繰越客」の方が、ありがたい顧客とはいえ、「あなたのカード残高をうちのクレジットカードへ移しませんか?今なら特別に金利XX%で!」という勧誘を沢山受けることになる。
アメリカは長いこと、全世界の経済の中心地として、その存在感を示してきた。特にニューヨークは、ロンドンのシティから、金融の中心地としての位置を奪い、ニューヨーク証券取引所は世界一の取引高を誇り、全世界の株式相場はこのニューヨークの株価と連動して動いていると言っても過言ではない。